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視 |
見るという行為ほど欺瞞に満ちた不確かなものはない。
あなたが目にしているものが存在するという保証は何処にもない。 |
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聴 |
饒舌より沈黙が怖ろしいのはどうしてだろう……。
ノイズの隙間を窺う、聴こえてはならない何かの異音がするからか。 |
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異 |
時間軸の中で昼と夜を繰り返し、日常という決め事を送ることの幸せ。
そこには異常という罠が闇の手によって仕掛けられている。 |
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感 |
五感だけでは感知しえなかった異世界の波動を受けることはないか。
視聴臭味触という感覚の神話が砂上の楼閣のように崩れ去る。 |
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縛 |
この世に生を感じさせてくれるものは激しい動悸だけかも知れない。
ピクとも動かない意志を無くした肉体は、ただ無防備である。 |
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獣 |
動物たちが野性を捨て、ペットという名称を甘受する時代。
しかし、祖先から受け継ぐ未知の能力を時折り封印から解き放つ。 |
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戦 |
いつの時代にも醜い美名の下に無数の命の灯が消えていった。
望んで命を捨てた者たちと、望むことなく生を奪われた者たちの苦悶。 |
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妖 |
人でもなく霊でもない何かが跳梁することがある。
伝承世界に棲むはずの主役たちはすぐ隣でほくそえんでいる。
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笑 |
悪鬼の悪戯のような陽気な事象に踊らされることはないだろうか。
終幕の恐怖の前に笑いが先行しているだけではないのか。
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染 |
火のない処に煙は立たずという伝は正鵠を射ているかも知れぬ。
次々と生み出される都市伝説という底なしの闇の深さよ。
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