怪談には、幽霊・妖怪・超常現象など、いくつかのジャンルがありますが、
都市伝説はその中でも最も新しいジャンルではないかと思います。
それでは、「都市伝説とはなんぞや?」と問われるならば、
それは『ホントのようなウソの話』の一言に尽きると思います。
都市伝説の発生要因については、様々な分野の専門家達が学術的に分析・
説明を行なっていますが、私が思うにそんな大仰なものではなく、
自分の経験に照らし合わせてみても、もっと単純なものだと思っています。
ここで持論を述べさせて頂きますと、都市伝説とは、
「もし○○だったら怖いな〜」と思っている事を元にした『作り話』が、人の口を
伝播していく過程で、本当にあった『らしい』話に変化したものだと考えています。
それを解かりやすく申しますと、例えばあなたの自宅の近くに長い間空家の
ままの家があったとします。
その家は、過去に殺人や自殺などの因縁がある訳ではなく、ただ単に持ち主
の都合(転勤とか通勤に不便)で空家になっているだけです。
しかし空家と言うのは、何もなくとも『そこはかとない不気味さ』を醸し出して
いるものです。
その不気味さに抱く『漠然とした恐怖』から、人は無意識の内に自然と
『怖い想像』をしがちです。
あなたがその空家の前を通りかかった時にふと、
「もし夜に通った時に、雨戸の隙間からボ〜〜〜ッと明かりが漏れてたら
怖いな〜〜」と思ったとします。
人というのは不思議なもので、一度怖いと思ったら良からぬ想像が次から次へ
と湧いて来てしまいます。
曰く、
「夜、漏れる明かりの前を人影がチラチラ過ぎたりして」
「昼間覗きに言ったら、やっぱり真っ暗だったりして」
「夜中に、真っ暗な風呂場やトイレから、水を流す音がきこえたりして」
「夜、前を通ったら、玄関が少し開いてたりして」
「一晩中、家の中を歩き回る足音がしてたりして」
等々……。
人間は、「もし○○だったら」と思った事に他人の同意を求められずにはいら
れません。
当然あなたは、そんなオモシロ怖い想像を友達に話さずにはいられないで
しょう。
それを聞いた友達も、また次の友達に話し……と、次々に伝わり広がって
いきます。
そして、ここで問題なのは、伝言ゲームを見ても明らかなように口伝えという
のは、印象に残った所だけは正確に伝わりますが、印象に薄い所は忘れたり
抜け落ちたりしがちです。
そんな場合人は、話の前後の辻褄を合わせるために、抜けた所を勝手に
作って伝えたりしてしまいます。
結果「もし○○だったら怖いな〜」という『想像』は、人口を伝播していく
うちに尾鰭が加わり、「○○なんだそうだよ」という漠然ではあるけれども、
『事実』として変化していってしまいます。
私は、都市伝説とは、このようなメカニズムで発生しているのだと考えています。
他の都市伝説の発生のメカニズム、特に『学校の怪談』についてはもっと
単純なものもあると考えていますが、その講釈は次回に。
■次回分は【都市伝説発生のメカニズム/その2 学校の怪談】です
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