本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


■■〜・〜・〜★【逢魔が時−深夜のコラム】★〜・〜・〜■■

読者コラムニストによる連載企画です





−都市伝説雑考−




◆◆◆読者コラムニスト 古川新吾さん(男性)◆◆◆


【都市伝説の発生メカニズム/その1】




      怪談には、幽霊・妖怪・超常現象など、いくつかのジャンルがありますが、
      都市伝説はその中でも最も新しいジャンルではないかと思います。
      それでは、「都市伝説とはなんぞや?」と問われるならば、
      それは『ホントのようなウソの話』の一言に尽きると思います。

      都市伝説の発生要因については、様々な分野の専門家達が学術的に分析・
      説明を行なっていますが、私が思うにそんな大仰なものではなく、
      自分の経験に照らし合わせてみても、もっと単純なものだと思っています。

      ここで持論を述べさせて頂きますと、都市伝説とは、
      「もし○○だったら怖いな〜」と思っている事を元にした『作り話』が、人の口を
      伝播していく過程で、本当にあった『らしい』話に変化したものだと考えています。

      それを解かりやすく申しますと、例えばあなたの自宅の近くに長い間空家の
      ままの家があったとします。
      その家は、過去に殺人や自殺などの因縁がある訳ではなく、ただ単に持ち主
      の都合(転勤とか通勤に不便)で空家になっているだけです。

      しかし空家と言うのは、何もなくとも『そこはかとない不気味さ』を醸し出して
      いるものです。
      その不気味さに抱く『漠然とした恐怖』から、人は無意識の内に自然と
      『怖い想像』をしがちです。

      あなたがその空家の前を通りかかった時にふと、
      「もし夜に通った時に、雨戸の隙間からボ〜〜〜ッと明かりが漏れてたら
      怖いな〜〜」と思ったとします。

      人というのは不思議なもので、一度怖いと思ったら良からぬ想像が次から次へ
      と湧いて来てしまいます。

      曰く、
      「夜、漏れる明かりの前を人影がチラチラ過ぎたりして」
      「昼間覗きに言ったら、やっぱり真っ暗だったりして」
      「夜中に、真っ暗な風呂場やトイレから、水を流す音がきこえたりして」
      「夜、前を通ったら、玄関が少し開いてたりして」
      「一晩中、家の中を歩き回る足音がしてたりして」
      等々……。

      人間は、「もし○○だったら」と思った事に他人の同意を求められずにはいら
      れません。
      当然あなたは、そんなオモシロ怖い想像を友達に話さずにはいられないで
      しょう。

      それを聞いた友達も、また次の友達に話し……と、次々に伝わり広がって
      いきます。

      そして、ここで問題なのは、伝言ゲームを見ても明らかなように口伝えという
      のは、印象に残った所だけは正確に伝わりますが、印象に薄い所は忘れたり
      抜け落ちたりしがちです。

      そんな場合人は、話の前後の辻褄を合わせるために、抜けた所を勝手に
      作って伝えたりしてしまいます。
      結果「もし○○だったら怖いな〜」という『想像』は、人口を伝播していく
      うちに尾鰭が加わり、「○○なんだそうだよ」という漠然ではあるけれども、
      『事実』として変化していってしまいます。

      私は、都市伝説とは、このようなメカニズムで発生しているのだと考えています。
      他の都市伝説の発生のメカニズム、特に『学校の怪談』についてはもっと
      単純なものもあると考えていますが、その講釈は次回に。



      ■次回分は【都市伝説発生のメカニズム/その2 学校の怪談】です





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