百物語。それは紛れも無く日本最強にして最大の怪談会であります。
古来より、「百話目を語り終えた時に、とてつもなく恐ろしい事が起きる」
とよく言われていますが、それでは実際にどんな恐ろしい事が起きたのか、
その具体例を皆さんは聞いたことはありますか?
「物凄く怖い事が起きる『らしい』よ」と言われているだけで、百物語もある意味
「都市伝説」と言ってよいのではないでしようか。
一般的に知られている百物語の方法は、「一話語り終えるごとに、ろうそくを
1本消す」というものですが、実はこれは正規のやり方ではありません。
百物語にも「正しい作法」と言うものが存在するのです。
では、その作法を以下に記して見ましょう。
まず、「青い紙」を張った「行灯(あんどん)」を百台用意します。
次に、会場となる部屋の壁四面を「青い布」で覆います。
最後に参加者は全員「青い着物」を、襟を「逆合わせ」に着ます。
これで準備は完了です。
後は伝わっている通りに、一話話し終えるごとに行灯の火を吹き消して
いけばよいのです。
ところで、なぜすべての道具を「青色」で統一するかと申しますと、
「青色」は「冥界」の色であり、青い紙を張った行灯と四方の壁を青い布で
覆った部屋は「冥界」を表し、その中の青い着物を着た人は「冥界の死者」を
表しているのです。
すなわち、「死者が冥界で怪を語る」と言うシチュエーションを人工的に作り出し
「本物」の「怪」を呼び寄せやすくしている訳です。
例えて言うなら「鮎の友釣り」的に「本物の死者」を呼び寄せるみたいなものです。
もし皆さんの中に、この夏の思い出に百物語を企画している人がいるならば、
是非この「正しい作法」で「百話」を完結してみて下さい。
そして、本当に「とてつもなく恐ろしい事」が起きたなら、どうかその詳細を
雲谷斎さんに報告して下さいね(笑)。
ただし、結果「なにか」にとり憑かれてしまっても、当方としては責任の取りようが
ありませんのであしからず(笑)。
■次は最終回『本当のようなウソの話と嘘のようなホントの話』です
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