本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


<本 編>






∴‥∵‥∴‥∵ 三人の子供たち ∵‥∴‥∵‥∴


投稿:にーたさん(男性)
執筆:雲谷斎



     数年前の話ですが、僕は仕事で長野県のある村に行きました。
     しかし、あれほどの恐怖が待ちかまえていようとは夢にも思いませんで
     した。

     仕事の前日に長野入りして、次の日にある村に行くことになり、そこで
     空き家を借りました。
     そこで約二週間滞在することになったのです。

     しかし、僕は一週間で逃げ出すことになりました。

     最初の一週間は特に気づかなかったのですが、ある日、深夜の二時頃に
     トイレに行こうと起きたとき、『何か』がいるような気がしたのです。
     廊下を歩いていると、下の方から何か音が聴こえるのです。
          
僕は霊感が強いので、
          
すぐに霊がいるってわかりました。




     下からの音が気になったのでよく調べてみると、なんと床に隙間があっ
     たのです。
     そこには隠し階段があり、地下室に行けるようになっていました。

     普通なら絶対にわからないような、人ひとりがやっと降りられるぐらい
     の階段を降りて地下室に入りました。
     すると、すぐのところに腐りかけたようなドアがありました。

     気持ち悪いなぁ……とは思ったのですが、意を決して開けてみると、
     そこには部屋中血だらけになった小部屋があったのです。

     そして、目の前に少女と少年、まだ小さな子供の三人がいました。
     みんな顔や体に血がいっぱい付着していました。

     僕は怖くなって逃げようとしたら、その少年が言いました。


             
「明日、すぐに出て行け!」
             
「そうしないと、お前を殺す……」
              


     そう続けたのは少女と子供でした。
     三人は僕を睨みながら言い、すうっと目の前から消えたのです。

                   *

     次の日、僕は近所の人に見たことを説明し、ここで何があったのかを聞
     き出そうとしました。

     重い口を開いて近所の人が語ったことは衝撃的でした。

     この家には昔、幼い子供と年齢が離れた兄姉の三人と夫婦、それにどう
     いう訳か暴力団の人間も住んでいたというのです。
     ある日、この地下室で子供たちが虐待を受け、三人とも血まみれになっ
     たとか……。

     夫婦と暴力団たちは、すぐどこかへ引っ越して行ったといいます。
     近所の人は関わりを恐れていたので、当然全員が引っ越したのだと思い
     ほっと胸をなでおろしたのですが……。

     しばらくして、新しい住人が引っ越してきたのですが、まさか隠れ地下
     室があるとは思わなかったようです。

     三体の死体が見つかったのは、十五年後だったそうです。
     それからというもの、三人の浮かばれない血だらけの霊が出るようになっ
     たというのです。

     そんな曰くつきの家のため、誰かが引っ越してきてはすぐにまた、引っ
     越していくの繰り返しだったそうです。

     僕はたまにこの村を通ることがあります。
     幽霊が出るこの家……何も知らずに住んでる人がいるようです。

     三人の子供たちは、虐待をした相手に復讐する日をずっとずっと待って
     いるのでしょうか。




    
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            <本編「三人の子供たち」データ>

     ■原作投稿者:にーたさん(男性)
     ■2006年度 読者が選ぶランキンランキン第4位  75.40点
     ('06年に発行した逢魔が時物語」メルマガ掲載話の読者採点結果)

     投稿された話を大切にしながら、雲谷斎が加筆・執筆しました。

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