本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


<本 編>






∴‥∵‥∴‥∵ ボケとツッコミ ∵‥∴‥∵‥∴


投稿:まあしいさん(男性)
執筆:雲谷斎



     大阪に住む知人のT君から、ちょっと笑える怖い話を聞きました。

     T君が夕方、学校から帰ってくると家には誰もいないはずなのに、彼の
     部屋から何か話し声のようものが、絶え間なく聴こえてきました。

     「あれぇ……誰かいてるんか?」

     そう思ってそっと部屋の扉を開けると、テレビが点きっ放しになってい
     るんです。

     「ヘンやなぁ、朝、部屋を出るときに消したはずなんやけどなぁ。まあ、
     思い違いで点けたままになってたんやろぅ」

     彼はそう思って気にすることもなく、部活の疲れからそのままベッドに
     横になり、何となくそのままニュース番組を見ていました。

     しかし、ニュースが流れているのをぼんやりと見ていると、ふいに何か
     がおかしいことに気がついたんです。

     彼の部屋では壁の隅にあるコンセントから、延長コードを使って電源を
     引いてきています。
     テレビやビデオやゲーム機は、すべてそこを電源にしているんです。

     何かおかしいと感じた彼の視界には、延長コードからテレビを含むすべ
     てのコンセントが抜けているのが見えたんです。

     えっ!? そんな馬鹿なと思ったT君は、咄嗟にテレビに向かって、

     「おい、なんでお前、当たり前みたいに点いとんねん! コンセント、
     抜けてるやないか!」

     思わずツッコミを入れました。

     すると、次の瞬間。
     まるで、テレビ自身が電源が入っていないのを自覚したかのように、

         
         
『ブン!』という音と共に、画面が消えたんです。




     それは抜群のタイミングだったのですが、今家にいるのが自分一人だと
     いう事実を思い出してしまい、家族が帰って来るまで仏壇のある部屋で
     震えていたそうです。


     この話を聞いた私は、さすが大阪! ボケとツッコミが基本だけあって、
     こんな怪奇現象にまでボケとツッコミが浸透しているんだ……と、
     生粋の関東人として、妙に感心してしまったわけです。




    
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<本編「ボケとツッコミ」データ>

     ■原作投稿者:まあしいさん(男性)
     ■2006年度 読者が選ぶランキンランキン第8位  74.14点
     ('06年に発行した逢魔が時物語」メルマガ掲載話の読者採点結果)

     投稿された話を大切にしながら、雲谷斎が加筆・執筆しました。

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