本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


ここは「異」の部屋です





−ご注文の品−


■■■白猫さん(女性)からの投稿■■■



   昨夜、母が店子さん(75歳・男性)のところからの帰りに、
   「ねえ、どう思う?」と神妙な顔をしているので話を聞くと……。

   数年前の真夏、そのおじいさんの家に、突然薬局の人がストマ(というので
   しょうか。人工肛門に使うもの)を持って家に来たそうです。

   「ご注文の品お届けに参りました」
   「え? そんなもん頼んでませんで。誰が注文しましたん?」
   「二ヶ月ほど前に、奥様が店に来られて注文されました」
   「…………」



      じつは、おじいさんの奥さんはその年の2月、
      大腸癌で亡くなっていました。




   顔なじみの店員さんですし、顔を間違えるはずはありません。
   (もちろん○○町の××、という名前も言ったそうですし)。

   おじいさんがその事実を告げると、中年の女性店員は「きゃあああ!」と
   ほんとうに叫んだそうです。

   奥様は確かに長年人工肛門を使用しており、自ら買いに出ることも
   度々でした。

   おじいさんが言うには、出棺のときそれ(ストマ?)を入れてやろうと
   したら、子供たちに「そんなもん止めとき」と止められたので、不自由して
   自分で買いに行きよったんかなぁ……と。

   それからも、ひとりで寝ていて腕を勢いよく広げたら、
   「ちょっと、痛いやんか!」と言われ、「ごめんごめん」と謝ったものの
   「なんでそこにおるんや?」と聞くと、
   「何でもいいやないの。それより痛いやないの!」と怒られる始末。

   おじいさん自身は飄々としていて、
   「好きで一緒になったもんやさかいなぁ……」
   とか何とか、怖がる風もなくしゃべっていたそうです。
                               (ij546)





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