本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


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          ■■■M.Eさん(男性)からの投稿■■■



   10年以上前、まだ高校生の時です。
   大阪の難波(ナンバ)に「P難波」という商業ビルがあったのですが、
   友人が「あそこは昼間でも出るらしい」から見に行こうと言い出したのが
   きっかけだったと思います。

   当時、まだ自分に霊感らしきものがあるとは全然気がついていなかった私は
   「おもろいやんけ」と、その友人を含めた3人で早速、行ってみることにし
   ました。
   とりあえず、上から下まで回ってみたのですが、別段何を見る訳でもなく、
   何かを感じるでもありませんでした。

   「なんやツマラン、帰ろ」ということになったのですが、
   「せっかく来たんやから」とレコードコーナーでCDを見て行くことにしま
   した。
   私がそのレコードコーナーで買いたいCDはないかな、と探していると、
   「おい、こっち」と右の耳元で声が聴こえました。

   「え?」と顔を上げても隣には誰もいません。
   と、こんどは正面から「こっちやんけ」という声。
   そっちを向くと、友人がいました。
   が、彼もCDを探している様子で下を向いていますし、聴こえた声は明らか
   に友人ではなく、もっと年上の声です。

   一応、「呼んだか?」と声をかけようとした時、今度は背後から
   「こっちだよ」という声。
   振り向くと、右から「こっちだ」と呼ばれ、そちらを向くと斜め前方から
   「こっちやって」と声が……。



    
遂には、全ての方向から折り重なるような声が
            
「こっちや」「こっち」と響き始めたんです。



   そこに友人が来て、「何、キョロキョロしとんねん?」と平然とした顔で言
   うので、「聞こえへんのか?」と尋ねると「何がやねんな?」と言うのです。
   「いや、俺の周りで、誰かがこっちこっちって呼んでるねん、物凄い人数や
   と思う……」と私が言うと、その友人はそれこそ顔色を変えて、私の腕を
   掴むと、もう1人の友人を見捨てて、エスカレーターに向かって走り出しま
   した。

   声はレコードコーナーを離れるとピタリと止みました。
   が、その事を言っても、友人は手を離そうとはしませんでした。
   すぐに気がついて追いかけてきた、見捨てられた友人と3人で逃げるように
   その建物を後にし、帰りの地下鉄の中で言い出しっぺの友人に、ずっと前に
   千日前火災と呼ばれるデパートの大火災があり、多数の焼死者が出た、とい
   う話を聞かされました。

   ……先に言え〜っ!。
   なんとなく怖いので、今でもその火災の委細については、私は調べていま
   せん。
  (kk201)




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