本当にあった怖い話・不思議な話
逢魔が時物語


ここは「視」の部屋です





窓の男の子


■■■にゃんさん(女性)からの投稿■■■




   かれこれ17年程前のコト。
   当時、私はある府立高校に通っておりました。
   この学校は古いせいか、霊の溜まり場になっている所も多く、私も友人も
   数多く不思議な物を目撃しておりました。

   高校2年の2学期の期末テスト中のことです。
   クラブの友人たちと、一緒に図書館で勉強しようという話になったのですが、
   図書館には鍵がかかっていました。

   しかし、何となくそのまま去りがたく、5〜6人で図書館前の廊下で話し
   込んでおりました。
   図書館のある校舎は古いモルタルで、2階の角に図書館がありまして
   角を曲がった奥に教室が1つ、さらに奥に進むと突き当たりが音楽室と
   なっていました。

   私は音楽室を右手にして立っていました。
   私の視界の隅には、音楽室の前の廊下の窓が映っていました。

   廊下の窓に一人の少年が座っていて、足をブラブラしている……、
   と思う間に、彼は飛び降りて音楽室横の階段の方へ。
   「ん?」
   違和感を覚えた瞬間、目の前にいた友人Yと目が合いました。

   Yも驚いたような顔をして、私をじっと見返していました。
   私たちは反射的に、音楽室の横の階段まで走って行きました。



      誰もいません。
      ……そう、その時、校舎には私たちしかいなかったんです。



   「今の……?」
   「うん、見た見た。半袖のカッターシャツの男の子」
   「中学生くらいやったよなぁ」
   「うん。白いスニーカーで、長髪で、なんか可愛い子で……」

   冬の昼下がりの明るい廊下、私とYだけが少年の姿を見ていました。
   「怖い」よりも、どこか切ない感覚に捕らわれた体験であります。

   この少年の姿はこのとき以来、私もYも見ることはありません。 (sh353)





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